お知らせ
中3:新しい元号を考えよう
中学3年国語表現(担当及川、週1単位)では、2学期最初の3時間を使い、「新しい元号を考えよう」の活動に取り組みました。これは、来年新しい元号が制定されることを踏まえ、漢字や日本の歴史に関する学習の一環として実施したものです。
授業の展開は以下の通りです。
◆第1時 日本で過去に使用された元号の一覧を配布し、以下の作業を行う。
① 知っている元号をあげる。
② よいと感じる元号をあげる。(音の響き、文字の視覚的なもの、イメージなど)
③ 「明治」「大正」「昭和」「平成」から感じ取れるイメージをそれぞれ指摘する。
◆第2時 前時での元号に対する理解の深化、イメージの喚起を踏まえ、以下の作業を行う。
① 過去の元号に複数回用いられている漢字を指摘する。
② ポジティブなイメージを持つと思う漢字を自由にあげる。
③ 自ら元号を考案し、どのようなメッセージをこめたものか説明を記述する。
◆第3時 発表会
それぞれ、自分が考案した元号の読み方と、どのようなメッセージをこめたものかを説明する。
興味深いことに、〝元号にふさわしい〟として、いくつかの漢字に集中する傾向が見られました。特に多かったものは以下の通りです。数字は、上下いずれかの文字に用いられた延べ数です。
安 62
永 51
明 50
和 43
平 29
治 18
正 15
光 15
天 14
長 11
創 10
成 10
「明」「和」「平」「治」「正」「成」など、近代以降の元号に用いられた漢字には、やはり、元号らしさ、馴染み深さからくるしっくりした感じ、などを覚えていることがうかがわれます。それ以外には、安心、安定、安全など〝やすらかさ〟のニュアンスを含み持つ「安」、一定の状態の持続を含意する「永」「長」、人間の営みの大局的、包括的な視点からの把握に〝明るさ〟を添えた観のある「光」「天」、ポジティブ、クリエイティブな印象を伴う「創」などが上位を占めました。
新しい元号の公表は来年2月以降とされています。今回の学習活動が、元号への関心を高めるとともに、ひと味違った形で、漢字への理解を深める機会となることを期待しています。