お知らせ
中3:理科(課題図書「君たちはどう生きるか」)
中学3年生の理科では、
定期的に課題図書を設定しています。
5月考査は2冊の課題図書を設定し、
そのうちの1冊は吉野源三郎の「君たちはどう生きるか」でした。
作者が若者に伝えたかったメッセージは、
時代を越えて、彼らの心にも響いたようです。
生徒たちの書いた感想の一部をご紹介いたします。
- 過ちを犯すのも、過ちから立ち直るのも人間が自分で自分を決定する力を持っているからと書いてあり、なるほどなと思いました。この本はこれからの人生をどう生きるかを考えさせる一冊でした。
- 貧困、いじめ、勇気、学問など普段はあまり深く考えたことのないことについて深く考えさせられた。正しいと思うことを口にすること。誰かのために為すことを己の喜びとすること。人は、世が己を中心に回っていると思ってしまいがちだということ。生産するものと消費するもの。このような言葉には今の自分の生き方について様々なことを考えさせられた。特に、学問に向き合う姿勢について書かれているところで背筋が伸びた。自分と比較して思うことが多くあった。これからの人生、特に社会に出てからこの本から感じたことを生かしていきたいと思う。
- 僕はこの本を読み、友達を大切にすることの大切さや勇気を持つことの大切さを感じた。やはり、約束を守ることや勇気を持つことはそう簡単にできない人も多く、難しいことだと思う。しかしコペルは自分の勇気の無さに失望したものの、しっかり反省して勇気を持つことができるようになったので偉いと思う。僕もサッカー部で練習をしているときは勇気のないプレーが多かったからだ。このように、この本によって気づかされた部分もあったので色々なことに生かしていきたい。
- おじさんのノートに書いてあることが、「あ~、なるほど!」と、納得でき、生きていく上でとても重要なことばかりだと感じた。普段から周りの大人たちが言っていることと全く同じだったので余計に印象に残った。いわれたことしかやらないのはいつまでたっても一人前の人間にはなれない、というおじさんの言葉は勉強のことにも通ずるので、とても印象に残り、心に刻んでおこうと思った。
- 主人公のコペル君が友達を裏切ってしまった時に言った叔父さんの言葉が心に残りました。自分も友達と喧嘩した時に自分は責任をを負わずに仲直りしたいと思っていました。しかしその考えは無責任であるということがこのお話を読んでわかりました。また、このこと以外にも友達に対し嫌がらせをするクラスメイトのお話があったのですが、叔父さんノートに書いてあった「僕たちは、自分で自分を決定する力を持っている。だから誤りを犯すこともある。しかし僕たちは、自分で自分を決定する力を持っているから誤りから立ち直ることもできるのだ」という言葉を読んで自分が負った責任は自分の力で解決しなくてはいけないのだとこの本を読んで思った。
- 社会の中で、人との繋がりや人間関係、その中でどのように生きていくことが大切か考えさせてくれました。頭では分かっていても行動できないことは多々ありますが、その中でどうやって生きるかをコペル君と深く考えてしまう本でした。
- このストーリーの主人公であるコぺル君は、僕らと学年が近いからか、何となく気持ちがわかるシーンが多々あった。友達の約束を破ってしまったからにはそれ相応の覚悟が必要だ。それでも、言い訳をたくさん考えてしまう彼に私は共感してしまった。死んでしまいたいと考えてしまうぐらい心苦しい気持ちも分かった。このストーリーはそんな少年をえがきつつ、もし私がコぺル君だったらと考えるとここから先の人間関係について考えさせる場面もあったと思う。
- 「生きる」ことの意味がほんの少しだけ前よりも分かってきたような気がする。怒りや悲しみ、憎しみや喜びなど色々な感情の一つ一つの意味を理解した時に初めて「思春期」から「大人」になるのではないかと思った。コペルくんが自分の恐怖心から仲間を裏切ってしまったように、時には過ちを犯してしまうこともきっとある。しかし、最後にコペルくんが素直に謝ったように、過ちを恐れず、自分のこの身体でぶつかって、一つ一つのことを自分で解き明かしていかなければ、新しい第一歩は踏み出せないような気がする。そのために傷つくことも多いかもしれない。しかし、僕もコペルくんの様に真実を求め歩き続ける中学生でありたいと思う。
- 昔の本なのに今頃話題になっているのが不思議だったけど、どんなに時代が変わっても大切な事は変わらないということが良く分かった。誰がなんと言おうと自分の信念に従って、いけないことは「いけない」と言える北見くんの強さを素直に凄いと思った。あと、自分さえ良ければという最近の社会に読ませてやりたいと思った。
- 地元の図書館では170件の予約が入っていましたが、なんとか書店で手に入れることが出来ました。理科の授業で宿題がでたため、理科に関する文や単語がいろいろ載っているのかと思っていましたが、予想の斜め上で勇気、人間関係、貧困、偉大さ、悩みなどでした。コペル君の周りには貧しい浦川君、勇ましい北見君、昔からの仲の水谷君、そして支えてくれる叔父さんなどいろいろな人がいます。僕自身コペル君の悩みに共感できます。固く誓っていた約束を破ってしまったことは僕自身ありました。その時は破った友達にはっきり謝りました。そしたらその友達は許してくれました。他にも共感出来るところがあり、読んでいて楽しかったです。映画化されたら是非観ようと思いました。
- この本は主人公が自分の生き方や悩みと向き合う話で、その様な問題は誰もが一度は考えたことがあると思いました。その中でも心に残ったのが友達を裏切った主人公が苦悩する場面です。そんな
場面で相談にのった叔父は彼にあえて厳しい言葉をあびせました。普通優しい言葉をかけたくなる場面でも主人公のことを本当に考えているのだと思います。 - 立派。リッパ。りっぱ。日頃よく聞くこの言葉。少しひねくれたことを言いますが私はあまりこの言葉が好きではありません。「立派な人間になりなさい」と言われてもその後に言われる言葉「いい大学、いい会社に入りなさい」「そのためにも勉強しなさい」こんな調子のことを言われても、正直思春期や反抗期などで悩んでいる生意気盛りの子供としては「いい大学ってなんだ?いい会社ってなんだ?立派になるってなんだ?」と腹立たしく思ってしまうものです。その中でこの本の「おじさんのnote 真実の経験について」の立派になるとわどういうことかという話を読み少し考えがかわりました。「いいことをいいことだとし、悪いことだとし、一つ一つ判断をしてゆくときにも、また、君がいいと判断したことをやってゆくときにも、いつでも、君の胸からわき出てくるいきいきとした感情に貫かれていかなくてはいけない。」
- この本は僕にとってかなり印象的でした。なぜかというと、僕が何か失敗をしたときや、誰かに怒られた時、毎回「なぜこんなところに僕たちは生きてるのか?そして何のために僕たちは生まれてきたのか?」と思うからです。課題図書ということで読んだものが、少し僕の気持ちをすっきりさせてくれたので良かったです。
- 私は消費専門家という言葉がとても心に残った。とても痛いところを突かれたという感じだ。確かに、世界を見てみれば、貧困にあえぎ苦しんでいる人が多数いるではないか。それを考えると、私は非常に恵まれた環境に生まれたのだと実感した。今、私はどうだろうか。この環境に感謝し、毎日勉学に励んでいるだろうか。自分のことについてとても考えさせられた。これ以外にも、書ききれないほどのことをこの本は教えてくれた。いつか、結婚をし、子供ができたなら、この本を読ませてあげたいと思った。
- 僕は、この本をまとめると、「だんだん世界観が大きくなっていく本」だと思いました。最初は、クラスのいじめのこと、次に東京という都市、経済の物流、ナポレオンの人生、そして、世界の文化となっています。また、「君」、つまり「自分」は、この大きな流れの中で、人として、人類として、どう役立つのか、どう活躍するのか、ということを問いていたんだと思います。まぁ確かに、僕は、社会人の方と違い、まだ安定したレールの上には乗っていないし、まだまだ、自分の年の何倍という寿命を持っています。まだ、大学にも行ってませんし、というか中学も卒業してません。そんな中、僕の「生き方」は………理系の大学に行って外資の企業に入りたいって感じですね。
- この本では、なんでもないような人たちにもそれぞれ皆バックグラウンドを持っていて、その人たちも何十万人、何百万人と、大量の人間が溢れており、作中でも言われているように、主人公は分子ほど小さな存在なのだということだと思いました。その中でどのような生き方を選ぶのかを私たちに問うているように感じました。