新着情報

校長だより

伴に“絆”を広く強く!

1.2学期始業式・ジェットの着任

従来都立高校で実施されていたJETプログラム(語学指導等を行う外国青年招致事業) が、今年から私立学校にも導入されました。本校も早速申請してこの夏二人のJETが着任しました。生徒たちには9月1日の始業式で紹介されました。カナダ人の男性とアメリカ人の女性で二人とも20代です。カナダからきたアシシ先生は音楽が趣味で、早速吹奏楽部の練習に参加。文化祭にも出演しました。アメリカ人のベティ先生は、カリフォルニア大学バークレー校の出身で、エンパワーメント・プログラムとのかかわりから親近感がわきます。土曜日の放課後には、イングリッシュルームで「イングリッシュ・テーブル」を実施してくれています。二人は常勤職員なので、本校に「いつもネイティブがいる」風景ができたことをまずは大変嬉しく思っています。来る10月3日(土)には、二人のJETによる講演会が企画されていますので、今から楽しみです。

アシシ先生

アシシ先生

ベティ先生

ベティ先生

 


2.アメリカ大使館での講演

アメリカ大使館より、リーダーシップと女性エンパワーメントをキータームとして話をしてほしいとの依頼を受け、9月10日に講演する機会をいただきました。アメリカ国務省の人物交流プログラムなどに参加された日米の架け橋となられる方々が対象で、今年の4月から全5回シリーズで始められた研究講演会で、今回がその4回目。加えて、今回一緒に講演されたのがマルゴ・キャリントン公使ということで大変緊張しました。私の講演は、”My Experience & My Lessons”というテーマで、内容は大使館の依頼のもとに、私がこれまでのキャリアの中でどのようなリーダーシップを発揮して来たか、成城でのエンパワーメント・プログラム等の取り組みについて、さらにこれからの女性・男性へのメッセージなどでした。聞き手は金融をはじめ他業種の方々でしたが、教育という内容が誰にも関係することでイメージしやすかったのでしょう。聴衆のみなさんが熱心に聞いて下さり、質疑応答のやり取りからも、真剣さ、関心の高さを感じ取ることができました。

 

3.成城祭

今年も多くの皆さまにご来場頂き感謝しています。ここでは私の目から見た成城祭をお伝えしたいと思います。今年の成城祭のテーマは「煌めき」。校舎正面の渡り廊下には、金屏風に仕立てられたガラス一杯の金紙に「風神・雷神」が描かれ、初日登校する生徒たちは、「オー」と声を上げて目線は渡り廊下のまま門をくぐりました。

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文化祭実行委員会の生徒に「なぜ風神・雷神なの?」と聞いたら「『煌めき』というテーマなので『金』を思い浮かべました。」と。この時は面白い感性だな、と思いました。あとでわかりましたが、今、「風神・雷神」はファッションやデザインでとても流行っているのだそうですね。それで、なるほど。

オープニング・セレモニーの一コマ

オープニング・セレモニーの一コマ

オープニング・セレモニーの一コマ

 


実は、オープニング・セレモニーでハプニングがありました。文化祭実行委員会が制作した映像が、なぜか流れません。一般生徒も教員もじっと見守る中、不具合は解消されず公開時間が迫って、とうとう時間切れとなってしまいました。結果としてクロージング・セレモニーで見ることができましたが、オープニングにふさわしい内容で素晴らしい出来でした。これがオープニングで上映されていたらさぞかし盛り上がっていただろう、と制作に関わった生徒達の口惜しさが凄く伝わってきました。

 

生徒達に伝えたいことは、失敗を恐れるな。重要なのは、「失敗しないこと」ではなく、何が失敗の原因だったのかを学び、失敗に至るプロセスや、次に失敗しないための解決策を追求して、次に活かすことです。

文化祭の高1学年のコーナー

未来の履歴書に来校者のシールが貼られていきます

未来の履歴書に来校者のシールが貼られていきます

 


ところで、本校の文化祭では毎年高校1年生が「未来の履歴書」を展示します。自分が将来書くであろうことを想定した自分の履歴書です。とても多くの来場者が見入っていました。今回の履歴書での人気職種の1位は、教師と医師。成城生はやはり学校や人間が好きなのですね。

今年の全体的な印象としては、台風到来によって十分な準備時間が確保できなかったこともあり「いい企画なのに、準備不足で残念!」と感じるものと、既にしっかり準備がされていて、全体的に完成度が高いものとがありました。今年もウォーターボーイズと、マッスルミュージカルは大人気で、入賞獲得しました。

マッスルミュージカルの様子

マッスルミュージカルの様子

マッスルミュージカルの様子

日頃の練習の成果を発揮します

 


文化祭のクラス団体にお邪魔しました

出し物の名前や装飾にクラスカラーがでます

出し物の名前や装飾にクラスカラーがでます

 


4.避難訓練

9月27日(日)、本校を会場に「成城学校地域防災訓練」が実施されました。私立学校では珍しいと思いますが、本校は「地域の避難所」に指定されていることから、毎年この時期に訓練が行われています。私は、1年目には別の出張があり2年目は足の怪我があったため、実は3年目にして初めての参加でした。

今年は工学院大学建築学部村上研究室が協力していて、村上先生と研究室の学生数名が参加していました。学生さんに聞いたところ、彼らは様々な地域に出向いて訓練を観察し、地域の防災について研究しているとのことでした。今回の工学院大学の協力は【避難所開設キット訓練】です。これは、避難所開設時にパニックにならないように、開設時にまずやるべきことをリストアップし、必要なものをあらかじめバックしたキットを設置することを提唱していて、今回そのキットが紹介され実際に使ってみました。これは本校の訓練にも応用できそうです。また、村上先生は都立南多摩中等教育学校の防災推進運営委員会のメンバーをされていて、私が、都立小石川中等教育学校時代に実施していた順天堂大学医学部と連携した防災教育のことをお話しすると大変高い関心を示されました。工学院大学は同じ新宿区にあり近いので、可能な範囲でこれからも連携ができたらと思いました。

避難訓練の受付の様子

避難所開設キットの一部

避難所開設キットの一部

 


救命訓練の様子

本校に起震車が来ました

本校に起震車が来ました

 


最後に、起震車の前で地域の方々から「校長先生、私は孫を保育園に連れていくので、毎朝門の前でお見かけしていますよ。」「去年は松葉づえに日傘で立っていたね。」「成城はすっかりよくなって変わったってみんなで言ってるよ。」地域の方々の声に嬉しくなりました。いざというときには、若い成城生たちが地域で活躍することを期待しています。これからも地域に誇れる学校を目指していきたいと思います。

 

平成27年10月2日

学校法人成城学校
成城中学高等学校
校長 栗原卯田子