お知らせ
2015年度 エンパワーメント・プログラム(Empowerment Program)実施報告
今年度も8月10日(月)から14日(金)の間、第3回の成城版エンパワーメント・プログラムが実施されました。カリフォルニア大学の大学生と2名のベテラン講師を本校に招いたこのプログラムにおいて、80名を超える中学3年から高校2年の希望者は毎日6時間、5日間の英語漬けのプログラムに参加しました。前回と同様に「基礎編」と「発展編」とが設定されました。
日々のセッションは基本的に5名の生徒と1名の大学生が1グループとなります。中3のグループで1教室を、高1・2のグループでもう1つの教室を利用し、各々を講師の方が統括してプログラムを進行しました。時間ごとで大学生が入れ替わるため、どのグループもほとんどすべての留学生と対話できるよう配慮されていました。
初日の朝はどの生徒も表情が硬く、つい気心の知れている友人同士で固まってしまいます。プログラムで使用されるテキストは事前に渡されていたので、予習をしてプログラムに参加したつもりの生徒も、思うように言葉が出てこないため、コミュニケーションがうまくいかない様子でした。そのうちに、英語で話すだけがコミュニケーションではないということに気付いた生徒がボディランゲージを利用したりしながら、徐々に自分の伝えたいことを伝えられるようになっていきました。
今回のディスカッションで扱われたテーマには、「アイデンティティとは何か」、「高齢化社会について考える」、「貧困問題の解決に向けたムハマド・ユヌス氏のグラミン銀行から学ぶ」など本当に様々です。なかなか難しいテーマもありましたが、生徒たちは留学生と様々な意見交換をしながら、積極的に考えることの大切さ、伝え方などの姿勢を自然に学び取ることができるようになっていました。
プログラムが進んでいくと、ただグループ内で話し合うだけではなく、ポスターセッションを行って、自分たちの考えをよりよく伝えるためのアドバイスも留学生から教わり、参加者のプレゼンテーションのスキルはどんどんと向上していきました。
また、教室内での活動ばかりではなく、1号館のカフェテリアで海外の遊びを教わって留学生と一緒に遊んでみる、皆で一緒に新しいスポーツを考案してみる、といった活動には、まさに体当たりで臨んでいました。
最終日は、このプログラムのハイライトである個人プレゼンテーションがあります。午前中は留学生にアドバイスを受けながらプレゼンテーションの仕方についていろいろと教えてもらい、何度も練習をしていました。午後はいよいよ本番。基礎編は教室において、発展クラスは小講堂において、それぞれお招きした保護者の方々を前にプレゼンテーションを行いました。どの生徒も自分の思いを頑張って英語でスピーチしました。
全員の個人プレゼンテーション終了後、小講堂に集合して生徒全員に修了証が授与されました。留学生全員からひと言ずつ挨拶があり、校長先生から英語で閉会宣言がなされた後、参加者全員で記念撮影をしました。その後も生徒たちと保護者の方も交えての記念撮影会となり、どの生徒もどの留学生も、いつまでも別れを惜しんでいました。