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中2:日本学生科学賞 東京都大会 優秀賞受賞
第67回日本学生科学賞東京都大会において本校の中学生が優秀賞を受賞いたしました。
日本学生科学賞は、戦後日本の復興期に科学教育の振興を願い、未来の優秀な科学者を生み出すため「国際地球観測年」の1957(昭和32)年に創設されました。理科教育に基づく中学・高校生の公募コンクールとしては、国内で最も伝統と権威のあるものです。(日本学生科学賞HPより)
10月28日(土)に表彰式が行われ、中学の部で29点の受賞作品が選ばれました。本校からは、中学2年生の高田純之介君の「毛髪を用いた湿度計の開発」が優秀賞を受賞し、壇上で表彰状を授与されました。
今回、受賞した高田くんの研究の概要は以下の通りです。
研究目的 | 湿度の高い日、私のくせ毛は大きくうねる。湿度計よりも簡便に計測できる可能性があるのではないかと調べたところ、毛髪を使った湿度計が作られていたらしい。そこで、くせ毛は優れた湿度計になりうるか、その可能性を探ることを目的とした。 |
研究方法 | 研究方法として、通常湿度と高湿度条件をそろえ、顕微鏡を用いて、見た目や触感などの湿度による変化を観察した。また、文献調査をもとに毛髪湿度計を作成し、ストレートの毛髪とくせのある毛髪の湿度条件による変化を可視化し、比較をおこなった。 |
研究結果 | 高湿度になるとうねりを増やし、見た目を大きく変化させるのはくせ毛の方であった。一方で、湿度計を使って伸縮性を調べたところ、伸縮の幅が大きく、戻り率(伸びた後、どれだけ戻るか)はストレート毛の方が大きい値を示した。 |
まとめ ・結論 |
くせ毛・ストレート毛、共に湿度計になりうる結論が得られた。一方で、戻り率は100%にはならず、計測の正確性には疑問が残った。また、くせ毛は湿度によってうねりに変化が表れることがわかったので、簡便な湿度の計測方法としての可能性は示された。 |
展望 | 今後は、うねり度合いを数値化し、その度合いで湿度何%か、までを実証できたら、実用性がかなり高まる可能性がある。また、毛髪の伸縮性やうねりの原因を探ることができれば、新たな素材としての毛髪の可能性も高まるかも知れない。 |
<過去の受賞>