トピック
中2 春季校外課業
中学2年生の春季校外課業(遠足)は、千葉県鴨川にある「大山千枚田での田植え体験」と「鴨川シーワールドでの環境学習」の2つをおこなってまいりました。
行事の目的は以下の通りです。
- 知…農業と海洋生態に関する知識を学び、農業文化や地球環境の理解を深める。
- 仁…豊かな自然との触れ合いを通じて、自然の恵みに感謝する気持ちを育む。
- 勇…棚田と海洋環境の抱える諸問題に、能動的に行動の出来る学習者となる。
校外での「本物」に触れる体験を、今後の学校生活に活かしてもらいたいという願いから、この企画を実施いたしました。
大山千枚田での田植え体験
大山千枚田とは?
大山千枚田は、日本の棚田百選や千葉県指定名勝に選ばれている、「棚田(たなだ)」です。棚田は、日本に残る美しい風景のひとつであると共に、小さなダムとして国土を守り、カエルやヤモリなどの豊かな生態系が息づく場所でもあります。公益性の高い場所である一方で、後継者の不足などによる「里山の崩壊」によって失われる棚田も多く、日本の環境問題のひとつであるともいえます。
そんな中、今回、協力していただいた「NPO法人 大山千枚田保存会」の皆さんは、棚田オーナー制度などの取り組みを行い、「都市」と「農村」の接点を作り、棚田の維持に取り組んでいます。
成城生と田植え
9割以上の生徒たちが「田植えは初めて」とのこと。事前指導で「棚田」についてしっかりと学び、当日を迎えました。事前の「100人いれば5人は転んじゃう」という情報もあり、緊張の面持ちで田んぼに入りました。
「決められた数の苗を決められた間隔で植える」単純に思える作業ですが、思った以上に難しかったようです。時折、農家の皆さんに激励されながら、一生懸命植えていました。
途中、事前指導で学んだ「シュレーゲルアオガエル」を見つけた生徒も。アメンボには少し怖がっている様子もありましたが、普段見ない生き物の宝庫に、生徒たちは喜んでいました。こうして、「センス・オブ・ワンダー」を育みながら、田植えを終えました。
みんな笑顔で田植えから戻り、やりとげた誇らしげな表情はとても頼もしく見えました。秋には、みんなが植えたお米をいただけるとのこと。楽しみに待ちたいと思います。
棚田の中で食べるお弁当はとても美味しかったようです。保護者の皆様、お弁当のご協力、ありがとうございました。
鴨川シーワールドでの環境学習
初めてのシーワールド 久しぶりのシーワールド
「鴨川シーワールド」は、シャチを飼育していることで有名な水族館ですが、その一方で、「ウミガメの保護」や「プラスチックごみ問題の改善」など、様々な環境問題に取り組んでいます。
有名な水族館ですので、いったことがある生徒が多いかと思っていましたが、約8割が初めて訪れたそうです。また、久しぶりに訪れた生徒たちも、中学生になって、違った観点で展示をみることができたそうです。中でも、小さな頃に喜んで見ていたカクレクマノミが、シーワールドの皆さんが「繫殖」に尽力してきた成果であることに驚いていた様子でした。
初めて訪れた生徒も、久しぶりに訪れた生徒も、それぞれ色々なことを感じてくれたようでした。
多くの生徒が、くじで手に入れたシャチのぬいぐるみを「今日の思い出にする」と笑顔で言っていました。ぬいぐるみを見るたびに、この日に感じたことを思い出してもらえたらと思います。
連休中のため混雑が心配でしたが、成城生たちがおおむねマナーをしっかり守ってくれたので、トラブルなく鴨川シーワールドを後にすることができました。
これから
帰りの行程では、バスが接触事故にあったり、アクアラインの事故渋滞にあったりと、様々なトラブルもありましたが、生徒たちが臨機応変かつ迅速に行動してくれたこともあり、大きく遅れることなく解散することができました。
多くのことを学んだ春季校外課業だったと思います。この行事で学んだことを、これからの学校生活に活かしてくれると思っております。
保護者の皆様。成城中学校の教育活動へのご理解とご協力、ありがとうございました。