自学自習は「考えること」
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卒業生谷口 絃2020年卒・134 期生
早稲田大学 国際教養学部 入学
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先生兼近 研国語科教諭
谷口の中1・中3・高3時担任
中学硬式テニス部顧問
もうすぐ大学に入学する卒業生が、担任の先生を訪ね、これまでの受験生活の振り返りを語ってくれました。(2020年取材)
成果が出るまで時差がありました
兼近:お久しぶりですね。中3以来、高3まで担任の間が空いたんだけど、志望校の決定についてどのような考え方の変化があったのか聞かせてもらえないかな。
谷口:中1の頃にカンボジアに家族旅行で行って、海外に興味を持ちました。高校生になって志望校をどうしようかとなった時に、国際系というのが自分の頭に一つ浮かんできて、高2の時、オーストラリア研修に参加したということもあって、いろいろと調べたりしていくうちに、自分には国際系が合っているのかなって思うようになりました。
兼近: オーストラリア研修に関してはどんな印象を持ったの?
谷口:英語を十分に話せないなりに努力して、認められたという経験が自分の自信にはつながりましたね。やっぱりこっちの道なのかなって。約2週間という研修期間があっという間で、せっかくだったら大学で留学したいと思うようになりました。
兼近:なるほど、大学で留学ってなると国際系を選ぶ理由になるよね。入試では素晴らしい結果を残したと思うんだけど、受験期には、どうモチベーションを維持したの?
谷口:実をいうと、高3になってからの勉強のモチベーションは全然下がらなかったんです。国際系を目指すと決めて、調べたりして、自分で決めたことなので絶対そこに受かりたいという気持ちが強かったですね。
兼近:意志の強さはあったよね。迷いもなかったし。とても頼もしかったよ。中学と高校で、自分はどのように変わったんだと思う?
谷口:中学の頃は大学とか何も考えていなくて、完全に学校のテストのための勉強でした。
兼近:高校時代のいくつかの体験で国際系に行きたいって決まって良かったね。それがなかったら頑張りきれたかどうか分からないね。
谷口:たぶん無理でしょうね。高3の夏に自分は特に変われたと思っています。その時から自分でプランを考えて勉強するようになりました。
兼近:弱点とか伸ばしたいところが分かってきたのかな。
谷口:そうですね。過去問を解いていく上で、その過去問で結果を残すためにはどうすれば良いかと考えて分析しました。その問題の点数をとるために、いつまでにこれに取り組もうって決めたりして計画を立てました。高3の夏は、たぶん学年の中で一番勉強したと思います。
兼近:それで志望校の合格に近づいたんだね。
谷口:でも模試などで、結果が出るようになったのは11 月頃でした。成果が出るまで時差がありましたが、ポジティブにとらえていました。
兼近:勉強したのに結果が出ないと、自信を無くしてしまう人もいるよね。どうして自分を信じ切れたの?
谷口:夏に勉強をやりきったという自信が大きかったと思います。
兼近:最後の質問なんだけど、学校の校訓である自学自習についてはどのように考えてるの?
谷口: 自学自習は「考えること」ですかね。自分の勉強だし、自分の将来だし、自分のことは自分でやるしかないんですよね。どうしたら目標に届くのか、自分で計画してやってみる。それで当然失敗もするので、修正しながら、繰り返しやってみるしかないんです。
兼近:そのサイクルは自然に身につくものではないよね?
谷口:高3の最初の頃までうまくはいきませんでした。何度も計画倒れしたこともありますし、やっても無駄だって思ったこともありました。でもそれを何回も繰り返すんです。失敗を繰り返して、高3の夏にはより洗練された計画と実行力が身につきました。
兼近:では校訓は守られたと考えていいんですね(笑)。
谷口:はい!