学習十五則をベースにした6年間の教育プログラムで自学自習の習慣形成を育む
受け継がれる伝統
本校は138年の歴史を持つ男子校です。明治18(1885)年1月に創立された「文武講習館」の校名の流れを汲み、校風には今なお文武両道主義がいきています。生徒たちは日々学習とその他の活動との両立を目指します。本校には学校行事、生徒会活動、学友会(部・同好会)活動をはじめ様々な異年齢の集団活動があり、生徒は様々なリーダーシップを体験します。そのための行動指針として継承されているのが、校訓「自学自習」「質実剛健」「敬愛親和」「自治自律」です。学習面では、特に「自学自習」が重視され、校歌や学習十五則にもうたわれています。
学習十五則
本校には、古くから伝わる「学習十五則」があります。これは学習の要諦をまとめたもので、学習習慣の重要性、時間の使い方、理解のメカニズム、課題解決学習など、校訓「自学自習」の精神に貫かれた本校の財産です。生徒手帳に掲載しています。
学習十五則
一、 常に自ら学習する習慣を作るは既に得たる知識よりも、其価値遙に大なり。 |
二、 机に向はば直に精神を集中せよ。書冊に対して茫然時間を逸するの愚を学ぶことなかれ。 |
三、 時間を最善に利用せよ。同じき課程を更に少き時間にて収め、同じき時間に更に多く学ぶことを心懸くべし。 |
四、 計画なきものに収穫あることなし。予習復習に対しては、必ず一定の計画を定めて適当の時間を配当すべし。 |
五、 書を読むには、先ずその大略に通じて、後更に精研すべし。筆を執るには、先ず其想の要所を整へよ。問題を解くには先づ其要所を捉へよ。 |
六、 今日解する能はずんば、明日更に試みよ。解し得ざるも常に之を念頭におかば他日必ず解し得る期あらん。 |
七、 学習して群疑の続出するを歎ずることなかれ。疑問は蓋し発明の母なり。 |
八、 頭脳を最も清新にして、効果ある場合に使用せよ。十分の睡眠と適度の運動とは、頭脳を敏活にする最大滋養物なり。 |
九、 活用せられざる知識は、真の知識にあらず、教科書は之を活用して他書を解し得るに至って、初めて価値あり。 |
十、 教科書参考書にある目録・索引・摘要・注解・地図・挿画等は之を自在に使用する様にせよ。 |
十一、 常に自力にて問題を解くことをつとめよ。自己を創造するの道は、事物に対して自己の判断を下すにあり。 |
十二、 問ふに躊躇する勿れ。答ふるに逡巡する勿れ。伏蔵せらるる疑問は氷解する時を得ず。発表せられざる思想は洗練せらるる機を失ふ。 |
十三、 知識は精確にして綿密なるを尚ぶ。條理井然として組織あり系統あるべし。 |
十四、 学問に関係ある事物は、其の人事たると自然現象たるとを問はず、之を観察し実験して、以て研究資料とせよ。学習は、必ずしも教室の内、書物の上には限らざるなり。 |
十五、 学習せる知識技能は常に之を日常生活に応用することを力むべし。深淳なる知識技能は、蓋し応用醇熟の結果なり。 |
教育・学習体制
「常に自ら学習する習慣を作る」
中学では、基礎学力の養成と「自学自習」の習慣化に努めます。
高校では、進路別クラス編成となり、高校2年から文系・理系の2コースに分かれます。
2021年度から中高完全一貫校化したことにともない、教育の「質の向上」と「特色化」を目指し、カリキュラムを改編中です。
- 2年ずつ3つに分けた教育課程
- 発達段階に応じた「探究型学習」の構築
- 新学習指導要領に対応した独自授業の設置