猛暑の中の文武両道!
本校ではクラブや自修館等の放課後の活動に役立つようにと、7月1日から新しい自動販売機を設置しておにぎりやサンドウィッチなどの販売を開始しました。因みに午後5時に自動販売機を覗いてみたら完売でした。食べなければ何事も始まらない、そんな男子生徒たちにウケているのだと思います。実によく食べよく動きます。一方、校舎内では高校生対象夏期進学講習が始まりました。文武両道の夏、真っ盛りです。
1.スポーツ庁の運動部活動ガイドライン
3月にスポーツ庁より通知された「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」に基づいて、「週に2日の休養日を設けること」を学校の方針として決めました。運動部はそれぞれに工夫をしながら「文武両道の成城を継承しよう」と暑い夏を頑張っています。
2.高校体育祭
本校では、毎年7月考査の翌日から高校体育祭が始まります。これは学年別に行われる体育祭で、企画運営はすべて体育祭実行委員会が中心となります。教員の手を借りず自分たちの手で行う行事ですが、年々盛り上がりをみせています。特に近年は開会式、閉会式が加わり、充実したものになっています。
3.1学期終業式
7月14日中学と高校のそれぞれで1学期終業式を行いました。サッカーワールカップでの出来事などを話題にあげながら、1学期を通して感じたことを振返りました。終業式に続いて実施した1学期表彰式では、関東大会に出場した高校体操部、相撲部を校長表彰しました。特に体操部窪井君は個人で6個のメダルを獲得しました。また、賞状はありませんでしたが同じく関東大会に進出した高校バレーボール部の活躍を讃えました。
4.高校野球部4回戦進出
第100回全国高等学校野球選手権記念大会の東東京大会に応援に行きました。2回戦が7月10日、3回戦が7月15日に江戸川球場で開催されました。2回戦の相手は正則高校。球場に着くと保護者の皆さんが出迎えてくれ、新調したメガホンと選手名簿を手渡されました。座った応援席はピッチャーの永楽君のご両親の前で、卒業生の保護者にも会えました。暑さの中で頑張る選手たちに、吹奏楽部がリードします。父母、卒業生、中学野球部と一緒になって声援を送りました。皆ノリノリ。
結果として3対2で勝利し、翌日のスポーツ新聞に「伝統の力で1勝」と掲載されました。本校は1915年(大正4年)第1回大会の東京予選に出場したことを知りました。
7月15日も江戸川球場に応援に行きました。3回戦の対戦相手は墨田工業高校、都立の伝統校です。学ランの応援団長が声援を送ります。2対7で9回表に墨田工業高校は、最後の力を絞って反撃し2点返されましたが、成城は永楽投手の完投で勝利し4回戦進出を決めました。
7月18日神宮第二球場で行われた実践学園との4回戦は、岩井海岸の浜に設置した臨海学校本部で見守りました。残念ながら負けてしまいましたが、4回戦進出は5年ぶりの快挙でした。第100回記念大会にふさわしい思い出に残る大会となりました。
5.臨海学校
7月17日から3泊4日の臨海学校で、千葉県の岩井海岸に引率をしました。中学1年生295名、高校2年生が補助員として約50名、教員が約50名、総勢約400名がバス10台で移動する一大イベントです。1925年(大正14年)から受け継がれている伝統行事で、中学1年生はクラスごとに民宿に泊まります。高校2年生は本部の宿舎に泊り、早朝から4隻の成城丸を出し、ブイを沖に出し、水温を計測し、校旗を揚げて朝礼の準備をします。
成城臨海学校では水泳指導のことを修技といいます。修技では、補助員と教員が初級、中級、上級に分かれて中学1年生を付き切りで指導します。補助員は夜のミーティングではその日の課題を出し合って翌日の修技に備えます。そんな中、初級の修技の合間に補助員から「砂に埋めていいよ」といわれ遊んでもらっているところを見つけました。
3日目には遠泳があります。今年は潮の流れが例年以上に強く、高2の成瀬君率いる上級者の遠泳隊は隊列の方向転換に苦慮していました。それでも皆頑張っていました。
途中の休憩時間では立ち泳ぎをしながら帽子の中から氷砂糖を取り出しなめます。とたん「うまっ!」という声。振り向くと満面の笑みでした。浜から聞こえる校歌に迎えられて全員が90分を完泳し無事上陸しました。
今年は連日の猛暑で浜は焼けるようでしたが、まめに日焼け止めを塗り水分補給をすることで熱中症もなく全員無事に行事を終えることができました。泳力を高め、自然に親しみ、クラスの仲間づくりを目指した中学1年生、リーダー力を上げ中1に模範を示した高校2年補助員の成長は目を見張るものがありました。
本校では、中学1年生はこの臨海学校を経て初めて「成城生」になると言われています。また来年、新たな仲間を成城に迎えて伝統が受け継がれていくことを楽しみにしています。
明日から8月。各部活動の夏合宿、高校の進学講習に加えて、グローバルリーダー研修も始まります。体と頭を鍛える夏本番です。
早速明日、台湾研修のグループが台湾の高雄に向けて出発します。3月にプライベートで旅行した台南から、7月6日に校長先生一行を本校で迎えたことが重なって、今年の研修では日本台湾教育センターの協力のもとに、台南駅前にある国立成功大学との交流も実現します。ひと回り大きくなって帰国することを楽しみにしています。
今年はエンパワーメントプログラムが6周年、オーストラリア研修、台湾研修が4周年を迎えます。グローバル時代に必要な力を身に付けていくことを願いつつ、生徒たちの地道な努力に期待しています。
平成30年7月31日
校長 栗原卯田子